先日の『
フィルム暗室とデジタル暗室』でぐだぐだと書いたが、結局、デジタル暗室を構築することにした。それにあたって選んだプリンタは、
EPSON PX-G930である。A4対応で顔料インクタイプで写真愛好家向けのものというと、これくらいしか選択肢がない (染料インクタイプであれば、Canonから何機種か発売されているが)。PX-G930は2006年発売の古いモデルであるが、PX-G900 (2003年発売)、PX-G920 (2004年発売) と改良を重ねてきたロングセラーのようである。今後当面、写真展に出展する予定もないし、A3対応の必要性は無く、これを選択した。
これでカラーでもモノクロでも、自由にプリントできる環境が整い、カラー写真の出力にはとりあえず満足している。しかし、モノクロ写真の色転びが酷い。グレーインク搭載機種にしなかったのは失敗だったのかなー、と考えていたが、いろいろ検索すると、
QuadTone RIPというものを見つけた ($50のシェアウェア)。
これを使うと、このような色転びの問題から解放され、簡単にモノクロ写真をプリントできるようになるらしい。早速導入してみたので、その覚書きである (Windows 7 Home Premium 64bit環境)。上記サイトのDOWNLOADSページから、現時点での最新バージョンのRelease 2.7.2 (QTR_Setup_2.7.2.EXE) をダウンロード。
インストール画面。コンポーネントを選択する画面が出てくるが、「Printing Software」だけでなく、デフォルトでは選択されていない「Curve Creation Tools」もインストールしておいたほうが、後々幸せになれると思う。
起動。スタートメニューに登録した場合、QuadToneRIP→QTRgui。
メイン画面。Printing Modelは「QuadR800」を選択 (PX-G930の欧米モデル名)。ResolutionとSpeedは、「1440x1440 super」、「Uni-directional」が良いらしい。
Curve Setupが肝心なところで、これを調整することでさまざまなトーンを創りだせるが、プリセットされているものでも十分なレベルである。QuadR800用 (つまりPX-G900/G920/G930用) には、
・UC_EEnhMatte-black (純黒調)
・UC_EEnhMatte-cool (冷黒調)
・UC_EEnhMatte-sepia (温黒調)
の3種類が用意されている。なお、これらのプロファイルを使用する場合、マットブラック非対応の光沢紙などは適さない。これは、黒インクとしてフォトブラックでなくマットブラックを使用する設定になっているためで、光沢紙用のプロファイルに作り替える方法は、また
後日。
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- 2013/01/23(水) 00:46|
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2sk170さん
PX-G930とQuadTone RIPの記事、参考にさせてもらっています
私は、場所が確保できないこともあり、A4顔料プリンタということで、かなり前(3年くらい?)に購入したものの、カラーは色調整でどれが(お店?モニタ?自前プリンタ?)ベストかよく分からず(モニタキャリブレーションなどは行ってないので)、結局、現在主流は親しくなった街の写真屋さん、となっています
さらに、詳しく言えば、(有料なので)あまりプリントしていなく、フィルム(カメラ)が好きなので、現像してもらって、それから自前スキャン、ソフトでレタッチ、そこまですると満足して(疲れて)終わり、のパターン多しです
モノクロは小型タンク現像後、上記のプロセスで大体完了となっています。しかし、最近、やっぱりプリントだよなあ、と感じる点あり、普通にお店プリントするとモノクロの場合(結局カラーなのか?)かなりイメージと違う。とりあえず、今あるプリンタでなんとかできないかな・・・と模索していたら2sk170さんの記事に行き着きました
微調節は今からですが、とりあえずのプリントでもいい感じです。 PX-G930はうるさ方の評価ではダメダメ(特に本当の黒は出ない?)ですが、印刷品質は写真の一つの要素に過ぎないんじゃないかなと、プリントしてみるのが先決だよなと思っています
- URL |
- 2013/11/04(月) 08:29 |
- toshimushi #-
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