先日作製した6P1ヘッドホンアンプのオペアンプを交換して遊ぶ。「電子工作マガジン」に掲載の製作例ではNJM4580が指定されているが、+9Vの単電源で動作し、ある程度の電流を出力できそうなものを集めてきた。今回試聴した12種類のオペアンプのお品書き (順不同)。
・AD822ARZ
・NJM2746E
・NJU77902KW2
・MUSES8832E
・NJM2119D
・NJM3404AD
・NJM3414AD
・NJM4580DD
・NJM13404D
・LM358N (NS製)
・LMC662CN
・LMC6482AIN
SOPパッケージのものは変換基板でDIP化。手作業では実装が困難なNJU77902KW2は、
秋月電子のDIPモジュールを活用した。
パソコンのオンボードサウンドのライン出力→6P1ヘッドホンアンプ→MDR-Z600、と接続。音源は、奥華子の「ガーネット (弾き語りversion)」をなんとなくチョイス。透明感のある歌声、繊細かつ力強さのあるピアノの音をどこまで再現できるか。12種類のオペアンプをとっかえひっかえしながら試聴する。
NJM4580DDは、第一印象は良かったが、聴き込んでいくと不足を感じてくる。音場の広がりが横にも縦にも足りないのと、音にざらつきを感じる。そのような点でNJM4580DDよりも優れていると感じたのは、MUSES8832EとNJU77902KW2の2種類。
MUSES8832Eは、オーディオ用として開発されたということもあり、音場はしっかりと広がる。ただ、言葉で表現できないが音にクセがあるようで、長時間聴いていると耳が疲れそうな感じがする。
NJU77902KW2は、12種類の中で最も好み。音場はMUSES8832Eに匹敵するものであるが、オーディオ用らしい色付けは感じられず、忠実・高解像度という印象。
なお、今回の比較は、発振しやすいボルテージフォロアという回路形式、バッファ無しでオペアンプ出力からヘッドホンを直接駆動、という条件でのものである。比較条件次第で優劣は変わると思うので、念のため。
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- 2016/11/25(金) 01:23|
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バラック状態で動作確認した6P1ヘッドホンアンプ、そのままでは実用的ではないので、ケースに収めた。青緑色に点灯するNutubeが見えるようなデザインにしようかとも思ったが、結局、いつも通りの無機質な配置に落ち着く。15年以上愛用しているSONYのMDR-Z600と記念撮影。
ケースはタカチのYM-200 (W200mm×H40mm×D150mm) と大きめのものを用いており、電源もACアダプタ頼りのため、スカスカのハラワタ。ヘッドホンジャックは絶縁タイプのものを選んだので、基板のGNDをケースに1点アースしている。
- 2016/11/21(月) 22:02|
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Nutube 6P1のヘッドホンアンプ、バラック組みではあるが、動作確認してみる。
先日作製した基板にボリュームやRCAジャック、ヘッドホンジャックなどを配線後、特に手直しするところもなく、一発で作動。アノードが青緑色にほんのり点灯し、部屋を暗くするときれい。
バイアス電圧調整用の半固定抵抗はセンシティブなので、BOURNSの25回転タイプなどを使った方が良かったかも。振動を与えるとマイクロフォニック現象でキーンと鳴るため、ケースに収めるときには制振対策など工夫が必要になりそう。10時間くらい聴いていたら、エージングが進んできたのか、ようやく安定した音を出すようになった。製作例ではオペアンプにNJM4580が指定されているが、差し替えて遊ぶのも面白いかもしれない。
- 2016/11/10(木) 00:47|
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Nutube 6P1を用いたヘッドホンアンプ、発注していた部品が届いた。部品配置や配線はあらかじめ検討・作図しておいたので、サクッと基板作製完了。
「電子工作マガジン」に掲載の製作例では72mm×47mmの両面ユニバーサル基板3枚 (電池用スペース含む) が用いられていたが、一回り大きい95mm×72mmの片面基板1枚にまとめた。抵抗はKOAの1/4W金属皮膜、電解コンは日本ケミコンのKMG、フィルムコンはルビコンのF2Dと、オーディオ用の高価なものは避け、できるだけ一般的な部品で組んでみた。なお、006P電池の替わりにスイッチング式のACアダプタ (9V) を使用する予定なので、電源回りのコンデンサの容量は多めにしてある。
裏面もきれいに配線できた。動作確認はまた後日。
- 2016/11/07(月) 20:41|
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後先考えずに買ってみたNutube 6P1であるが、これを使ったヘッドホンアンプの製作例が掲載されているということで、電子工作マガジン (2016年11月号) を購入。6P1を増幅段に、オペアンプをボルテージフォロアとして使ってインピーダンス変換して出力するという、ハイブリッドな回路構成。予算8000円で組めるということで、高価なパーツは6P1以外には特に必要としない。味見するのにはちょうど良さそうなので、まずはこれを参考にそのまま作ってみることにする。
手持ち部品で組めるかなとも思ったが、ちょうど良い値の抵抗などはやはり揃わない。ということで、不足している部品を発注。
- 2016/11/02(水) 23:42|
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秋の夜長は電子工作、ということで、気になっていたデバイスを購入。KORGとノリタケとで共同開発された、蛍光表示管 (VFD) をベースとした直熱型双三極管、
Nutube (ニューチューブ) 6P1。足ピッチが2mmなので、2.54mmピッチのユニバーサル基板での工作用に変換基板も用意した (
KORG Nutube用変換基板 KP-NuPCB)。
DIP型のICにも似た形状であるが、ガラス封止のパッケージ。アノード・グリッド・フィラメントの内部構造が確認できる。ヘッドホンアンプを作ってみようと思うが、どのような仕上がりになるか、楽しみー。
- 2016/10/30(日) 22:39|
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昔むかしUV-EPROMというものがあったなー、とふと思い出した。半導体部品であるが、真空管のような見た目の美しさのある電子部品。何個か持っていたはずなので部品箱を探してみると、STマイクロエレクトロニクスのM27C1024-15F1を発見。容量は、ビット数で言うと1Mbit、バイト数で言うと128KB。
自作のリバースアダプタでレンズを逆付けし、窓越しに見えるシリコンチップを超マクロ撮影してみた。石英ガラス窓の直径は約1cm、非常に微細な配線が施されていることがわかる。
- 2016/04/22(金) 23:39|
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先日購入した『理解しながら作るヘッドホン・アンプ』を読んでいると、パワーアンプのスピーカー出力をヘッドホンにつなげる方法を見つけたので、早速実験してみた。最近、住宅環境のためスピーカーを鳴らすことができず、パワーアンプに埃がかぶっているような状況だったのである。
回路図。入手できた部品の関係で、本とは定数が若干異なっている。本では、8.2Ω10Wと1Ω1Wが指定されているのだが、22Ω3Wの3本並列 (R1-3,4-6) と1Ω3W (R7,8) にそれぞれ変更している。
エレキットの真空管アンプTU-870につなげて使ってみたが、残留ノイズは常用のボリューム範囲では気にならない程度である。Web上では、パワーアンプにヘッドホンを接続する方法としていろいろ紹介されているが、この方式では、アンプ側から見たインピーダンスも適切な範囲であるし、音量も適切で、音質の変化も少ない。
- 2012/01/15(日) 00:59|
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最近購入した本から。
『FET式差動ヘッドホン・アンプ』などをWebで公開しているぺるけさんの著書である。FET式差動ヘッドホン・アンプはホームページを参考に実際に作製したこともあり、現在もメインのアンプとして活躍している。
この本は、ホームページの内容がベースになっているということで、特に買う必要も無いと思っていた。また、ラグ板での工作も別に問題を感じていないため、付録のプリント基板もそれほど魅力的ではない。実際に、ラグ板を用いて2台目を作製中である。
それでも購入したのは、第2章の『OPアンプを使ったヘッドホン・アンプ』の内容が気になったから。Web上では、OPアンプを差し替えて音がどうなったという記事があふれている。OPアンプをブラックボックスとして考え、差し替えできる回路か考えずに、音がいいといわれているOPアンプに交換したというケースが多く見られる。それに対し本書の場合は、差し替えできるような回路を設計した上で、きちんと実験している点が興味深かったからである。
それ以外の章についても、データが追加されており、情報量が多くて参考になる。また、本書はプリント基板付きであり、ホームページでは部品頒布も行っており、掲示板での質問対応にも受け付けており、初心者にもおすすめである。
- 2012/01/14(土) 20:35|
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電子ブロックminiで早速遊んでみた。本誌の回路集No.27にも載っている無安定マルチバイブレータであるが、2個のLEDが交互に点滅するようにした。
回路図にするとこんな感じ。極めて普通の、トランジスタ2石による無安定マルチバイブレータの回路である。
回路図エディタBSch3V用の部品ライブラリを作ってみた。本誌回路集の「ブロックの配置図」とそっくりに書けました。
- 2011/12/04(日) 18:20|
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